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Stanford Ph.D. Programの推しポイント

(First written on Oct 16th, 2022)

Stanfordって「なんだか凄そう」というイメージを持たれている人が多いと思います。ただ具体的に何が良いのか、という点については、あまり知られていないような気がします。私もまだその全容は把握しきれていないですが、このタイミングで(なるだけ早く)自分なりの推しポイントをいくつか共有できればとお思います。

メリット1:Ph.D. Funding(特に給与)の出どころが比較的充実している

5年間を過ごすにあたって、安定的な給与の出どころを確保することは、最重要課題の一つです。各研究室に資金力があることはもちろんのこと、全学・領域ごとで、入学後にアプライできる多種多様な奨学金の機会があります。全学奨学金の多くは寄付金を原資としているようです。生物系の領域の奨学金もあり、それらは大学病院の収益も少なからず絡んでいるのではないかと思います(これはStanfordに特有なはずです)

全学のFellowship一覧 https://vpge.stanford.edu/fellowships-funding/all

余談:Stanford Graduate Fellowship (追加三年分の奨学金)のレセプションに行ったのですが、「25年前に当時の学長が、Ph.D. studentが自由にラボ選びをできるようにと、federal fundingに頼らない寄付金ベースのこのfellowshipを創設した。結果的にそれが他の大学のロールモデルとなった。」と言っていました。日本の奨学金との差額も、こちらから補填してもらえるとのことで、かなり潤沢な資金源なんだと思います。 レセプションの最後に、Joseph DeSimoneが「君らfellowは恵まれてるのだから、ショボいテーマじゃなくて、デカいテーマを選べ!」と連呼していたのが印象的でした笑 こういう世界線もあるのか...と大変勉強になりました。

メリット2あらゆる分野から学生・研究者が一つの研究室に集結する

一つの研究室に、異なるPh.D. programからの学生が集まることも、Stanfordのような最高峰の大学ならではの環境だと思います。自分が現在仮所属している研究室は、Chemistry, Chemical Eng., Material Sci. & Eng., Electrical Eng., Mechanical Eng., Bioengineering, Computer Science etc. といった様々なprogramから学生が集結しています。ある程度専攻内容と研究内容に関連性があれば、基本的に学部を跨いだ研究室選びが出来るのは大きな魅力だと思います。自分で奨学金などが確保できると、こうした研究室選びの裁量が広がるので、可能な限りFundingの機会を模索するのが大事だと思います。

Postdocの専攻内容も多種多様で、各学生・研究者がお互いの分野の知見を持ち寄りながら、インパクトの大きいプロジェクトが動いている印象です。他方で日本の研究室のメンバーの選出は、基本的に同じ専攻の人で固められることが多く、異分野融合が研究室内で起きにくいように感じます。

また多くの教員が担当学部や研究所を兼任していることも大きな特徴だと思います。

加筆中